Why are you so serious?

2010/07/20

三宅ナントカ、星ホニャララ、田崎ウンタラ

官房機密費、官房機密費、官房機密費・・・ブツブツブツ

こいつらの顔をみると、ついつい念仏のように官房機密費官房機密費とつぶやいてしまう。

南無官房機密費、南無官房機密費、あんなチンピラ記者にやるくらいなら俺にくれ、南無官房機密費・・・ブツブツブツ

他にもキヨシローの「軽薄なジャーナリスト」って歌もあったな。
あいつらの前で歌ったら痛快だろう。

2010/07/07

コピペ推奨: 「財源はいくらでもある!消費税増税は反対! 緊急国民財政会議」ご報告

7/4、ジャーナリストの岩上安身さんと言う人の呼びかけで、菊池英博先生らを招いて「財源はいくらでもある!消費税増税は反対! 緊急国民財政会議」が開催された。
菊池先生の「消費税は0に出来る」はオレも読んだ。
なかなか啓発される一冊だった。
で、この会議での対話をRolling Beanさんがメモしてブロクに掲載していた。コピーフリーだそうなので貼り付けておく。偶然オレのブログを見つけた人は読んでおいた方が良い。もちろんコピー推奨だ。
なかなか勉強になる。

Rolling BeanさんのBLOG「Like a rolling bean (new) 出来事録」のURLは以下のとおり。
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10581753057.html

---------------転載ここから---------------------------

「財源はいくらでもある!消費税増税は反対! 緊急国民財政会議」ご報告 2010-07-05

経済アナリストの菊池英博さんと岩上安身さんの、「財源はいくらでもある!消費税増税は反対! 緊急国民財政会議」に参加してきました。

速記メモを取りましたのでお読みください。
文字数の制約から、二つのエントリーに分けています。半分くらいはこのエントリーの下に表示されています。

なお、これは当日のイベントの内容をメモしたもので、個人の感想は色分けで示しているのみです。
また、コピーレフトですので、改変なき転載大歓迎です。ぜひよろしくお願いします!

12:55頃
まず、ゲストのご紹介から。

二見伸明先生
先日の岩上さんインタビューで衝撃的な発言。
機密費では「女房のパンツまで官邸に付け回しをした」という事実。
消費税増税にも批判的。

荒川さん
名古屋からいらっしゃった。税理士のお立場でご発言いただきたい。

13時少し前、菊池先生ご到着。Ust中継準備。

~~~ここから(13:04開始)

岩上
経済アナリストの菊池英博先生。
お話をうかがったあと、質疑。
消費税の問題で、二見伸明さん。名古屋の税理士の荒川さん。
お二人はまたそれぞれの違う観点で。

岩上
今日のタイトルは
「財源はいくらでもある!消費税増税は反対! 緊急国民財政会議」
本当に気持ちとしては国民会議、全体に訴えかけたい。
今、全部が足並み揃えて消費税増税キャンペーンをしている。
財務省が音頭。自民党も民主党も、消費税は10%に、と言って恥じない。
これが危険なものだという点に触れようとしないのはあぶなっかしい。
大政翼賛報道。まっとうな意見が通らない。
こうして話しかける機会、Ustを通じて拡散していくこと は一縷の望み、救いである。
では本題へ。
民主党は、菅政権でがらっと政策を変えてきた。ひとつが消費税増税。
去年は、消費税は4年上げない、経済再建が先と言って鳩山さんが連立政権を樹立。
しかし、1年も立たず、マニフェストで消費税増税を前面に押し出す。
菅さんが言う、「ギリシャ」(のように危機になる)とは、実態は全く違う。
これはプロパガンダである。どう違うのか、日本は本当に財政赤字の危機?

菊池
財政危機ということでギリシャの問題が出たが、
最初、今日は「日本の財政についての正しい考え方」をきちっと話したい。
日本財政ほど歪曲されているものはない。
特別会計・一般会計、総債務・純債務もあるが、1995年発端、96年橋本財政改革の閣議決定から増税路線が。
あれから15年経っているが、「狼」は来ない。
その時点から、財務省、自民党が日本の財政の判断を間違っている。
これが原点。
一時、小渕内閣でムードが変わったが、2001年コイズミ構造改革で緊縮財政・デフレ政策になった。
今日のポイントは、日本の財政に対して正しい態度を持つこと。
続いて、それならば何が日本の問題なのか。
今日もTVで党首会談をしていたが、そこでも消費税問題の話が。
また、明日(月曜)出る、東洋経済かダイヤモンドも消費税特集がある。
今、欠けているのは「税収が上がらない経済になったか」の分析。
では何を間違ってきたのか。
今日、テレビで菅さんが自公に対して間違っていると言った。これは正しい。
わたしは菅氏には、
「民主党には(自公由来の)ハンディがある。そもそも税収が9兆円落ちた。
 コイズミ構造改革のツケから始まっている。このことをおっしゃるべきです」
と伝えている。それは本にも資料にも書いている。
菅さんは、「わかりました」と言った。
まず、税収が上がらない経済になった反省をしっかりする。
そこで対策が出てくる。
今は「税収が足りない足りない、狼が来る」と怯えているのが現状。
日本のマスコミで印象的なのは2005年の郵政選挙。
あの時、9月4・5日に、NYTimesの記者が「日本のマスコミは韓国や台湾以下だ」と打電した。
「日本は北朝鮮と同じだ」、と。
このことは産経新聞にだけ出ていた。(会場笑い)
なぜか産経にしか載らない記事がある。「日本は重債務じゃない」とか。
今週、 7日の産経文化欄に、消費税反対の立場で、再生の伊藤元重さん(御用学者とされる)との対談が掲載される。
日本はなぜ失敗したかをつかまなくては。それが原点。

岩上
日本はそれほど本当に大きな赤字を抱えているのか?
これは国民の借金と考えていいのか?
債務には、粗債務と純債務がある。
★「粗債務」ホワイトボードで説明。

菊池
英語では粗債務はGross。純はNetと言う。
日本は粗債務ばかりが表に出る。
海外は粗債務で見る場合もあるが純債務も。特にオバマは純債務で説明している。
また、OECDでは粗債務と純債務の名目GDP比率が併記される。
また、日本ほどこの2つの差がある国がない。
それが誤解の原点。配布資料に掲載している。
この話に入る前にちょっと全体像をお話。どうしてこんな税収が上がらない国になった?
まとめれば、コイズミ構造改革のツケなのだが。ここには3点ある。
(1)「緊縮財政」
 デフレが進んでいた。98年から進んだ。橋本財政改革では回復を潰した。
 名目GDPがずっと下がっている。
 景気には、
  ・消費者物価(新聞によく出る)
  ・GDPデフレーター
 という2つの指標があり、後者が特に重要。
 名目GDPとは、個人では額面給与、会社だと税引き前利益にあたるもの。
 世帯の給与は100万円減っていて、これは長く、12年続いている。
 ベースの考えとしては、菅さんと話した内容は変わっていない。
 そうした形で(長期的に)日本のデフレが進んだ。
 そういうときに、緊縮財政。投資関係として公共投資、地方交付税交付金というこの2つをずっとカットし、2001年~2009年で60兆円召し上げた。
 内訳は公共投資13兆、後者47兆。
 計算の仕方:よくある「前年比」という表現による認識だとあまり落ちていないが、実際、地方は累計でパンチを食らう。地方交付税交付金減少分は累計47兆もある。
 公共投資は13兆減。
 これでは、地方はゴーストタウンになる。
 デフレで緊縮財政を絶対にやってはいけない。経済原則だ。
 アメリカ大恐慌、日本も恐慌をそれで起こした。歴史を知っていればこんな ことはしない。
(2)「金融三点セット」
 時価会計、ペイオフ、減損会計。
 時価会計は土地担保の際、地価が下がれば貸出はもっと下げる。
 銀行とは与信行為でこういうことはせざるを得ない。国家の指示でもある。
 フーバー大統領がこれで失敗し、ルーズベルトは「緊急銀行法」を発動。
 時価会計は適用停止した。この条例が60年間。93年まで続いていた。
 日本では、これをご存知ない。
 アメリカ人は、過去の経済の失敗をよく知っている。
 アメリカは「フーバーは最悪」と小学校から教える。だから絶対にデフレにしない。
 それと自己資本規制比率規制。
 日本は4%と。銀行も自己資本規制比率で締め付けるなどという規定は海外にはなく、国内金融機関にそんな規制はしていない。
 それで信用収縮が起こり、カネを貸せなくなる。
(3)「リストラデフレ」
 2002年、労働法改悪。経営者が説明さえすれば自由に解雇できることに。
 こんなの、日本以外ではアメリカくらい。
 戦前の日本でもそんなことはできなかった。組合活動はは認められなくても企業の家族主義があった。これは特に、タケナカさんでしょう。
 日本社会の破壊を招いた。
以上、3つ。緊縮財政をデフレ下で行うなど論外。
さて、リストラデフレで非正規社員が増えた。
資料3枚目の右側真ん中にグラフ(図表14)がある。
雇用者における正規・非正規の推移。3人に1人が非正規。
非正規は年齢に関係なく年収200万、結婚もできない。安定した家庭が持てない。
少子化の基本は経済。経済モデルでも言えることがある。
日本郵政の調査によれば、35歳の正社員の結婚率は6割だが、非正規は3割。
これは2002年のコイズミ構造改革、労働法改悪の影響。
労働法については、与党三党で案を出し、臨時国会で通るだろう。郵政改革新法も。
社民党は政権を離脱したが、賛成はしているから。
社民党の方にも何人もお会いしたが、真摯に日本の危機を捉えている。
人間性豊かな方々である。しかし基地では理想を通したいので、政権からは離脱した。
ただ、これからも案件ごとに賛成していくと思う。
繰り返すと、以上、税収が減った要因には3つある。
★緊縮財政で経済疲弊、債務増加。
★金融三点セットで貸出しにくくした。→亀井大臣の時に是正していた。これからもやるだろう。
★リストラデフレ。皆さん、あまりおっしゃらないが。
こうして社会構造が崩壊したから税収が上がらない、 その原点が議論には欠けている。

岩上
税率が上がれば税収が上がるという短絡的な議論になっているが、橋本内閣で、実際には税収は上がらず、かえって経済が疲弊、腰折れした。
信用収縮が起こり金融恐慌、倒産、世界に伝播する手前まで行った。
大慌てで政策展開をして、小渕内閣で大量の財政出動をしたが、かえってお金がかかった。

菊池
財政出動について。
「真水」(まみず)というネット金額と、事業規模というのは政府系金融機関、開発銀行など。
公的機関からの貸出であわせて120兆円くらいあった。
真水で出したのは40~50兆円分。
しかしそれが原因で財政膨張が進んだという人がいるが大間違い。
2004年参議院予算調査室レポートがある。
2003年度までの財政支出で、120兆円、それによるGDPの押し上げ効果は100兆円。
それをしなかったらもっとひどかった。リチャード・クーさんや植草さんも 言っている。
今度の(産経の)対談でもその話はする。

岩上
財政出動で回復したのはよかったが、コイズミでまた緊縮させた。
ではまた本題に戻って、菅さんがギリシャの次が日本と言っているが、違いが大きい。
ギリシャの国債は、国内で賄えず海外8割。
かたや日本は預貯金も豊富にあり消化率も高い。
この後に低下するという言い方もあるが、当面は消化できる。
そうした基礎的な条件の違いを勘案せず、単純に比較するのは一国の首相が言うべきことでない。

菊池
財政はともに赤字だが、違いは、
★ギリシャは体外債務国。借金生活である。
 国債発行し、8割が海外で買われている。
 しかし日本は95%が国内消化。
 ここ大きな点、日本は対外的な債権国。267兆円の純債権を持っている。
 差し引いてこの額に。
 また、それだけの額を海外に貸しているから、10~15兆円の利息が収入に。
 ギリシャはその逆で、利息を支払っている。
★日本は貿易収支が黒字。所得収支(海外との配当、~15兆 円)が黒字。
 ギリシャはこれは両方赤字。
 所得収支や貿易収支の黒字はものすごく多く、外貨がふんだんにある。
 だから、いかに国内の我々の日本経済のために使うかだ。
 わたしがいつも言っているのは、どうして日本人のために使わないのか?
 この10年使っていない。100兆円が召し上げられて海外に行っている。
★粗債務と純債務の関係で意見を言う人がいる。菅さんなどそう。
 配布資料1ページの右上に書いてあるが(図表10)、ネット債務で日本は半分。
 これを見て、菅さんは日本のほうが悪いといっている?
 しかし、実際には債権国で配当を受け、外貨準備があり、国債も消化している。
こうした経済力のベースがある。国民が戦後働いてきて社会的蓄積。
しかし、この蓄積が使われない。
もうひとつギリシャとの関係で大きな違い。
日本は国民の貯蓄率は下がっているが、2008年末の政府の数字では、
3.3~3.4%。300兆円のうちの10兆円にあたる。
お金は天下の回り物、使わなくてはならない。
江戸事態の「夜越しのカネは」というのは慧眼だったと思う。
参勤交代では多額の消費をする。江戸幕府の忠誠心だけでなくこうして経済も考えたので300年もったんだと思う。もっと使わないといけない。
本質的に上記からギリシャと違う。
しかし「成長が足りないから食いつぶす」という人がいる。
野口悠紀雄さんが、計算しても数十年、と言っているが、運用資産をちゃんと利回りのいいようにという反面、国民のために使うこと。
では、なぜお金が海外に出ていってしまうのか?
100兆のカネが預貯金から流出。
2000年度、1420兆円→2008年には、1400ちょっと。
「国民経済計算」が一昨日出た。インターネットにもあるが、2008年は運用資産が一番落ち込んでいる、今は1500兆円程度ある。
ともあれ、2008年もほとんど変わらなくてその中には、海外投資120兆→220兆円
まさに100兆円、海外に行っている。
この減少分が、コイズミ構造改革からの60兆円とアメリカ国債40兆を
買った分と見事に合致する。

岩上
本来、地方にも循環していたはずのカネが海外に。

菊池
だから、コイズミ構造改革は国内を締め上げて外資に投資させた。
政策上こうなっていく。
ほんとうに、一番ひどいのは地方交付税交付金だと思う。これ、惨憺たるもの。
ベースになるカネがあるのに使わない!

岩上
関連あるところで「法人税減税」がセットになっている。
消費税増分がそちらに回るわけだが、
消費税ができて21年で220兆円、法人税下げて所得税累進も下がって、国民1人1人のお金が召上げられて、大企業と中小企業との落差が生じた。
輸出企業の優遇もある。
史上空前の内部留保が国内に回らず、労働分配率も上がらず、株主配当に。
代表たる企業は外資が5割近く占めている。
そこへの配当として、国民のカネが外資に回る、ちゅーちゅーとストローで吸われている。
いつも「法人税引き下げ」にしぶしぶ説得させられている が、その点は企業を強くしないと先生は仰っている。
国内に還流するはずのカネが海外に周り食い物にされている点については?

菊池
国税に占める法人税所得税消費税について話す。
典型的なのは、法人税収が減った分を消費税で穴埋め。見事に数字で出る。
消費税は1989年に3%、97年から5%。
1989年~2009年の消費税税収累計は220兆。
法人税の同じ期間の減収分が200兆円。
法人税減収を埋めるのは歴然。
2009年3月、麻生内閣で閣議決定されたのは、
「2011年に消費税を引き上げる法制化、同時に法人税を下げる」
新聞だと書いてないところもある。書かない新聞は決まって いる。
財界側にマイナスになることを書かない新聞は決まっている。
(どこ?という問いに→言えませんが、と)
記者は「そういうことを書くと広告が取れない」と。マスコミの限界。
新聞だけでなく民報もそう。
この22年間を考えると、消費税の累計の9割が法人税減収分。
自公政権はそういうことを前提にして消費税増税を言っている。
ただ、自公政権でも法人税減税は言わなかったが、
菅さんになって、法人税引き下げが公約とかおっしゃっていて、
自民党政権でも言いきれなかったことを民主党が言うとは。

岩上
2009年の鳩山政権の民主党では消費税は4年上げないと公約。
菅さんになってから旗色が変わった。
民主党は、まるで2つの政党の連立であるような印象を受ける。
選挙前なので、ここできわどいことは言えないが、仙石さん、枝野さん、
オリジナル民主の人たちの考え方と、鳩山政権での小沢さんらの
グループとの差はどういうことになっているか?
民主党、と言ったとき、どちらが主なのか、温度差がある。

菊池
税制は菅政権になってから出てきた。
今朝の日曜討論を聞いていたら、菅さんも「消費税を引き上げない」と。(会 場笑い)
亀井さんも、「あと3年間引き上げない」とおっしゃっているのだから、
いかに景気対策をするか、ということを言っていた。
番組は国防の話もするはずだったが、消費税に終始。
菅総理自体が軌道修正されたのか、よくわからない。
わたしも、勉強会にも招かれていて、コイズミ構造改革は絶対に失敗すると言ってきて
ブレていないが(会場拍手)、消費税とはそんな簡単に上げられるものではない。
選挙を闘う人で消費税を上げると言っている人は多分いないだろう。
改選組が菅さんに(抗議の)電話をして、などという話もあった。
しっかりしてほしいことは、民主党は4年間、消費税増税しないで別の方法での
税収を上げることを考えるのだろう、と皆が思ったから政権を取った。
閣僚でそれを覆すようなことを言う人がいるなら、
「国民に約束したのだろう」と申し上げたい。
菅総理も、今日はすぐ上げるようなことを言わなかったし、
亀井さんもその議論は、ということだったので、そういう話になっているかも。
消費税のことは国民新党には書いてはいない。緊急補正予算を組むと書いてある。
あれはオバマが2年間で70兆円の緊急補正予算と同じようなことをしようとして
いるだろう。亀井さんも「デフレ脱却」として言及。
菅さんの認識もしっかりしているだろう。
では、消費税以外で税収を上げる方法について話したい。

岩上
財源は、景気がよくなり自然増収するのが本道。もうひとつは埋蔵金。
埋蔵金は「ないんだー」、と言いながら出てくる。
自見大臣は「ないと言っているが20兆出てきた。財務省は嘘を言う」と。
官僚の言うことが信用できると限らない。では財源のことに ついて。

菊池
財源は大別してふたつ、「今ある財源」「経済を成長させて出てくる財源」だが
議論は前者ばかり。コイズミ構造改革もそうだった。
まず、その「今ある財源」を見ていく。
配布資料2ページ右側。『消費税は0%にできる』に書いている、埋蔵金一覧。
データは日本医師会のワーキングペーパーから。ホームページにもある。
前田由美子さんという方が分析している。お話したことがある。日本で一番よい分析。
この表の( )内が2006年度。 ではポイントを言う。
2007年度剰余金(歳入-歳出)
まず、一般会計と特別会計の話から。両方合わせると220兆円くらい。
一般会計だけから出るのは4割、残りは特別会計から出る。
図表4にまとめている。
「一般会計と特別会計」(★配布資料のタイトルを修正お願いしますとのこと)
一般会計81兆円→この純支出は教育・防衛・公共支出
残りの6割は特別会計→独自に国債、借入金などがあり、保険料もこちらにある。
併せて209兆円、ここからの歳出が168兆円。
★ここに剰余金が42.6兆円!2007年度に余っている金額。
図の点線で示すように「財政は黒字」
 税収51兆 国債25兆 他8兆
★だから国債なんて出す必要はない。すごいトリック(!!!)
このことを最初に言ったのは民主党で小沢一郎さんが示唆さ れたと聞く。
小沢さん、亀井静香さんはよくご存知かと。

岩上
特定の名は選挙期間なので(笑)

菊池
まあ、そう聞いている。
一般会計と特別会計を同時に見ると、日本の財政は2007年も赤字でない。
下の図は2009年。
埋蔵金を使っているが、それでも15.9兆円出るだろうと。
そうなると、国債33兆円。だから財政赤字は半減する。
分析された前田さんはおっしゃっているが、剰余金が出たら、それを国民に還 元
してからでないと消費税増税議論はできないと。同感である。

岩上
皆さんへ。こうした資料も別途ネットにアップします。

菊池
図表6。特別会計に「剰余金」とある。単純に引き算すると余る。42.8兆。
これをどう処理するか。
積立金、翌年繰越、一般会計で1.9兆円回している。
だんだんと話が表に出てきたので隠しきれないのかな(笑)
決算後の積立金は68.9兆円。
翌年度への繰越は処理もしない額。その他にも積立金あわせて102.5兆円。
2009年度にはこの埋蔵金、51.5兆円+α。70兆円くらいになるだろ う。
国民に増税をしなくちゃという政治的な発言が出る前に、こ うした埋蔵金をどうするか。
中にはどうしても置いておかないといけないものもあり、たとえば労働保険など。
労働者と折半しているがこれはあるでしょう。そうした判断は必要。
そしてさらに考えが必要なのは、これは表面にでた数字だということです。
運用益だけだって2~3兆円最低でもあって、P/Lを分析 すれば出てくるはずだが。
決算委員会で分析して欲しいと民主党には伝えている。

岩上
財源問題。国内で回るカネが海外に行っている。
外国為替特別会計。40兆円の米国債買い増しをしたが、この関連で。

菊池
資料の1ページの左上。図表1。
粗債務(財務省発表)。872兆円が債務といつも大変だと10年以上言っている。
それを特別会計と一般会計に分けると、
一般会計は577兆円、特別会計は295兆円。
ここで問題は特別会計。300兆円の使われ方を図表に解説している。
「特別会計の内訳(国家の投融資活動)」
この名で何をしているか?英語で言う、Loan and Investment Accountです。
その下が政府短期証券。
政府系金融機関にお金を貸すが政府保証債を買い取ってお金を流し、最終借入人、
ここに215兆円くらい。推計値としてだが。
その下、政府短期証券は100兆円。短期とは1年未満のこと。
これが外国為替特別会計に入り、日銀に行き(財務省代理人)、ドルを買って、
買ったドルで米国債や日本の金融機関預金、80兆円くらいが米国債か。
この最終借入人は「アメリカ政府」と「受け入れ銀行」。とな ると、
特別会計は国家の投資活動をしていて、その元金の支払いは政府債務というが、
政府の負った債務は借入人が払う。つまり国民の債務じゃない。
消費税を上げる 理屈は成り立たない。わたしは2月2日に菅さんに話した。
「国民はCHANGEを求めている、これがCHANGEだろう」と。

岩上
米国側の圧力は?

菊池
圧力というが、日本で米国債を買うのは知っていることなのにマスコミは書か ない。

岩上
本当にこれは売ってから負担を求めるべきもの。

菊池
額面800兆円あるがうち300兆円は国民の債務じゃない。
また、積立金は200兆円ある。ちょっと増えているかも。
となると、577兆円あるが、国民拠出分で担保されている。
さらに社会保障基金が200兆円。
他にも株や地方債。さらに言うと政府は350~360兆円。
いっぽうで地方の純債務が140兆円くらい。
500兆とは菅さんが国会でおっしゃている。
名目GDPに対しての比率が高いというが、名目GDPが縮小しているから高い。
ここのところ、重要。
債務の増加を上回る成長があればいい。
極端に言えば、債務はいくらあっても経済成長がそれを上回 ればいい。
それを証明したのが93年のクリントン。オバマもやろうとしている。
平沼さんが今日の日曜討論で少し言っていた。
日本はアメリカ共和党の政策を受け入れているが、これを変えるべき。
先日、鳩山さん当時総理だったが、そこで話したのは
「名目GDPを上げる」と。そのことに「そうだ!」と。
鳩山さんは赤と黄色のペンで書きこみながら良い質問もされた。
最後に総理に申し上げたのは、「アメリカの民主党の考え方をもっと取り入れるべき。
共和党の考えを取り入れたら税収が下がる」と。
彼らには成長させて税収を上げようという考え方に乏しい。
まず、日本も口では言っているが成長戦略をしっかりして、 税収を上げ赤字が飛ぶ。

岩上
レーガン・ブッシュは何をしているかも話していただきたいが簡単に。
レーガン時代は法人税引き下げて所得税も引き下げ。
企業と富裕層優遇で債務国に転落した。ブッシュも失敗した。
クリントンはルーズベルトの政策をベースにして政府支出で民間投資を
引き出した。有効需要を喚起した。8年間にわたり。
そうして、企業富裕層優遇から転換して解決した。
オバマ大統領も70兆円の景気対策。法人税所得税の税率増。
転換をしている。このクリントンモデルについて。

菊池
共和党と民主党は政策理念も手法も違う。
均衡財政で最大に失敗したのがフーバー大統領。
共和党はレーガンになって、フリードマンの新自由主義・市場原理主義を取り入れて
変わってきた。金持ちに徹底して有利にして、レーガンを支持した当時の「ネオコン」と
呼ばれる人たちが、「レーガン革命」をした。
ポイントは、小さい政府、規制緩和、自由化。
法人税を50%から28%まで下げ、所得税を70%から31%にまでした。
ここで「双子の赤字」が生じた。財政と貿易収支。
当時はソ連に対抗するストロングアメリカを目指していた。
そして1985年に債務国に転落した。
共和党政策は、小さい政府。
国民の税金から社会的に教育や医療に渡すということも少なく、
税を安くするので一番得するのは富裕層と法人。
政府に入っていたものが富裕層に流れて使えば経済が成長す るというのが
その「トリクルダウン」(金持ちが使うとおこぼれ頂戴)の考えとラッファ曲線。
所得が猛烈に富裕層に流れて債務国になったのはアメリカとしての大失敗。
そうなったから債務政策、特に中国との関係も難しくなった。
パパ・ブッシュは増税を5年計画で立てたが、うまくいかず失敗。再選されず。
クリントンは、有効需要の喚起を政府がするとして、予算支出の中身を公共投資、
地方へ、教育に重点化した。8年間で財政黒字化。
法人税を35%に、所得税39%に、中小企業には投資減税。
財政上のインセンティブになった。低所得層は控除を増やした。
それらを続けたので、5年で財政赤字解消した。
子ブッシュがでたときには、財政黒字は3000億ドルくらいあった。
その後、ブッシュがレーガンのように下げてしまい、 2008年末、アメリカ経済は
破綻したと思う。GM、CITIなどが潰れる。経済破綻。新自由主義のため。
ここをオバマはがらっと変えている。象徴的には就任演説で、
「政府は大きいか小さいかが関係ない、どんな機能を提供するかだ」と。
クリントンと同様の政策を取った。法人税所得税増税など。
また、所得の再配分を控除の仕組みの中にいれた。
民主党の一部も考えているようだが、お願いしたいのはアメ リカ民主党政策を
もっと取り入れてほしいということ。

岩上
民主党が2つに分かれているように見えるのは一時的なことなのか、
ともかく戻ってほしい。クリントンの有効需要喚起などを。

(続きはこの次のエントリーで!!
 ブログではこの下側に表示されます)

「財源はいくらでもある!消費税増税は反対! 緊急国民財政会議」ご報告 (その2)
ひとつ前のエントリーとセットでお読みください。続きです。

~~~
菊池
ケインズはどうなんだ、などという人がいるが、経済は実はそんな難しい学問ではない。
どういう時にどういう政策を打つかは歴史が教えてくれる。
アメリカはルーズベルト的政策(1933年ニューディール 政策)をしているが、これは
ケインズ(1936年発表)との接点はない。
ケインズでもマルクスでも、そういう、理論に沿ったということではない。
歴史から出てくるということが論調としてない。
この点、マスコミには要望する。

岩上
日本は日本の歴史に学ぶ。
昭和金融恐慌でデフレが起こり、政策展開を高橋是清が行い、財政出動をした が
彼はケインズから学んだわけでない。
歴史の教訓がある。

菊池
アメリカ大恐慌を解決したのはルーズベルト。1933年3月3日就任。
いっぽう、1930年から日本の金融恐慌。
高橋是清は1932年から財政金融一体化で解決した。
恐慌から脱することができたのは日本が世界で最初だった。
わからないが、日本のことはルーズベルトの頭にもあったかもしれない。
日本には成功した歴史がある。
1933年のアメリカと日本に似たところがある。
当時、アメリカは金があり債権国だった。そのカネを自分で使おうとして成功した。
だから「財源はいくらでもある」。消費税以外に。
そして財源は2通りある。
公務員改革などの前にも、現在の余剰金などを国 家に返納し財源を出し、
お金があるなら建設国債でも発行できる。
アメリカが賢明だ、と思ったのは30年代の不況時に社会インフラを作った点。
高速道路や地下鉄。アメリカ赴任時、地下鉄だと都心から60km、それも複々線で走る。
今使っている京王線など15kmしか出ない。
日本は社会的共通資本をもっとやる。通勤地獄解消もそのひとつ。
また、病院の整備なども。アメリカはきちっとやっていた。
クリントンの時代に鉄道を強化もしている。
ワシントンDCの鉄道、オバマの最近の新幹線など、経済は民間だけでも難し くなると
政府が手を出す必要があり、それで民間投資が引っ張り出せる。
それを3~5年計画、10年計画の中でやっていき、地方も強化する。

岩上
「増税しても成長する」ということを小野善康さんなどが言っている。
国際公約のようにして、「3つの強いシリーズ」で、最初に財政均衡を消費税 でと
言っているが、縮小均衡したら大変なことになる。
拡大均衡、分母を大きくしないと債務デフレに陥る。
強い経済より先に強い財政、と言うが、それよりまず削りとる財政を先に言っている。
増税してから経済成長はありうるか。まやかしにしか聞こえない。

菊池
増税しても成長分野というのが小野先生の考え方だが、政策面からよく知っている人は
賛成しない。消費税前提にするなら大間違い。成長なんかにつながらない。
消費税を上げようとして経済は成長していない。
国民の所得を奪って政府に付け替えるだけ。
非常に波及効果は大きい。消費税減免などのことも菅さんが 言っているが、
交通費など全て上がるわけだ。
アメリカは1932年にフーバーが失敗した事例がある。
赤字の数字合わせに幅広く消費税を入れた。
特に石油税・ガソリン税が効いてしまいがたっと経済が落ち込んだ。
1932年は1929年に所得半分株9割減。
回収はやっちゃいけない。菅総理がどうお考えかわからない が、集めて返しても
集めた効果のほ うがずっと大きい。戻した際のプラス効果は小さい。
観測では選挙後、そういうことはやらないんじゃないか、常識的に考えても。
施政方針でおっしゃていたが消費税から入るのは絶対にマイナス。
だんだん歴史に学ぶ賢者がでてくることを期待。

岩上
今、またデフレが進行している。
地価もバカにできない。公示地価都心で前年の20%下がった。
事務所探しで不動産周りをしたが驚くほど地価が下がっている。
事業所がなくって家賃の交渉の余地がある。
資産価値を減らすし、債務が難しくなる。
非常に危険な局面、ここに消費税をあげたら橋本時代より大変だと思うが。

菊池
G20の共同声明で日本だけが財政健全化対象外にされたが。
そこでIMF理事長が「日本には財政危機という兆候が出ていない」。
この記事は「世界日報」で見た(会場笑い)。他には出ていないようだ。
世界的な流れから言って、債務圧縮はこのままいかないと思う。
リチャード・クーさんが、ニューズレターでいいことを言っている。
「ヨーロッパ各国で財政を引き締めるとマイナス効果が大きい。
 ユーロの価値にも影響。この際、政府債務を増やしても雇用を」
ユーロを作るときの申し合わせは債務を名目GDPの3%に するという縛りが
あったが、ギリシャは債務を隠していて政権が変わって表に出て危機に。
財政を絞っていても済まない。
アメリカの財務長官がヨーロッパで「緊縮でなく景気振興策」をと言ったそうだが
わたしもそう思う。
日本は、ギリシャとの比較(日本は前出のように違う状態にある)もあるが、
民主党が意見を割るかどうかの心配とは別に、
事実に基づく的確な政策判断が出てくるんじゃないかと思う。
消費税増税にアレルギーがあり悪影響も大きく、実施できないのではないか。
さっき言い忘れたことひとつ。
法人税引き下げには反対。
クリントンやオバマのように、需要喚起とともに最高税率を 上げること。
去年1月の国会で枝野さんが中川昭一さんに、
「2006年までのあいだに製造業配当金は5兆円増えており内部留保は20兆増えている」
と質問した。大企業の減税は必要でない。
国際競争力がつかないというが、輸出をすれば消費税をすれば還付される。
50%輸出とすれば、減税される。
国際競争力のための減税というが、十分国際競争力がある。
なければ輸出超過にならない。(会場笑い)
赤字だ大変だというが、下げる必要はない。
法人税を下げたら恩恵を受けるのは輸出企業や外資比率の高いところ。

岩上
モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスがいますね。

菊池
経団連の大企業役員の人が、株主総会で従業員還元をしたいと言ったら
そうでなく株主配当、と言われたと。
また、基礎年金の税方式にしようといっているのは外資。
企業では半分が企業負担、全体で4兆円。
外資の比率が高い企業は配当金を増やし、いわゆる社会的コストを下げさせよ うと
するので基礎年金は税負担なので企業負担がなくなる。
4兆円がなくなる。
「税方式」は経団連と経済同友会が言っている。
日本国民の所得 と生活を維持するか、外資の要望を強く受けていくか、対立点に
なっていてこれは政治上の問題。
法人税引き下げ、消費税引き上げは外資利益保護。
生活が第一というなら、企業所得や国民全体の所得を国民のためにすると。
今でも税活が第一と民主党は言っていて、となると(増税は)ぶれている。
国民新党を含めて与党は中身のあることに焦点を絞って議論をしてほしいと。

岩上
基礎年金の税方式は、政権抽出にいる古川さんも言っている…などさまざまあるが。
外資の言いなりになって生き血を吸われるのか、生活か。

菊池
ところでわたしは決して反米ではありません。
わたしはアメリカは好きな国なんですよ。マスコミの議論も日本より数段進んでいる。
共和党時代に、NYTでクルーグマンが毎週毎週、ブッシュ政策を批判していた。
日本でコイズミ・タケナカ時代に政権批判が掲載されたことがある?
そしてそのクルーグマンがノーベル賞。アメリカには議論を戦わせる素地がある。
さっき、「日本のマスコミはまさに北朝鮮」という話があったが、本当に消費税は危険。
財源の問題、波及の問題など、「消費税引き上げが正義の味方」のように言う 人が
いるが警戒して進めていく必要がある。

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ここまでですでに予定時間を超えています。簡単な質疑やコメントに入りました。

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二見伸明先生からコメント
結論から言うと、消費税は絶対に上げてはいけない。
5%になったとき、4兆円増税になったが、税収として2.7兆円ダウンし た。
それが原因になっていまに続いている。増税したら20年続く。
わたしは消費税導入時に、金丸信の税制調査特別委員会があ り、自民党側が海部さんと
羽田さん、わたしは野党側理事で血みどろの戦いをした。
朝から晩まであらゆる団体が上げろ上げるなとやってくる。
あちらの総隊長は小沢一郎だった。
とてもじゃないが簡単に上げられない、税制改革の前には、「財政構造」歳出の見直し、
無駄遣いを観直してこう使うんだということがない限り上げられない。
そこが小沢一郎と我々の共通項だった。
また、しばしば税制の抜本改革、などというが、これまで何も抜本ではない。
わたしは昭和44年初当選をして大蔵委員会で「うすみさん」という大蔵省長官になった人が
いて、「フランスの財務官を連れてEC型付加価値税の話をする」というので、聞いた。
いろんな議論をした、逆進性など。しかし、話を聞くとなかなかもっともらし い。
これは究極の税かとか、直間比率のことなどもフランスの財務官は言う。
大蔵省の審議官は扇動されていた。国会議員も洗脳。
野党のわたしで すら洗脳されるんだから。その時の洗脳が続いている。
毎日ああしてやられていれば、今でいう財務省記者クラブで聞いていると、
なんとなくいい、と思ってしまう。
菅さんが超党派でやろうというがあれはだめ。絶対にまとまらないので裏で官僚が絵を描く。
日本の経済学者は大蔵省と付き合うことを喜んで資料をもらう。御用学者に。
恐ろしいこと。政権交代があっても官僚が変わっていないと。

岩上
二見先生は今日選挙の応援に行くところをこちらにお越しいただいた。
そして名古屋から、荒川しょうぞうさん。消費税を専門家から見て。

荒川
消費税の問題点につちえ。昭和63年に大学を出た。
あの時もいろいろな策を使って反対者をねじ伏せた。簡易課税 など。
でもそうした制度は消えていった。
今回も、年収300万円未満は戻し税などと言うが、導入してから絞ることは明らか。
だいたい、所得なのか収入なのかも分からない。
もし所得だとすれば還付対象は56.6%にあたる。なんのための増税か?
また輸出免税があるがこれは節税でも脱税でもない。そうい う税法になっている。
これも消費税率が上がると拡大する。
そして直間比率見直し。広く薄く課税になった。
消費税も3%なら逆進性がなくても10%なら厳しい。
そうなると子ども手当ですら戻せないのに、なぜ戻せるのか。4~5年かかるだろう。
となると納税者番号の導入などもある。
必ず、消えた年金と同じで、還付するために番号をつけるこ とをトレードオフとして
言ってくる。大変なことで時間がかかる。
複数税率も、日本では手続きが大変。食料品非課税ならレストラン経営者は?など、
不明確なところが多い。
問題が出てきて納税者番号やインボイスなどが出てくる。一朝一夕にできない。

岩上
消費税を上げるということ自体でなく、着々と徴税する環境作りになる、と。

荒川
徹底的に徴収する、ということでしょう。
国税庁から言えば、やましいことがなければ払うから「公平を実現する」ということになるのだろう。

~~~

ここから質疑応答です。時間が押していたので短い枠で。

Q
選挙前なので、各政党の経済政策を簡単にご説明頂くことはできるか。

A
岩上
それは一覧の準備がないのと、おっしゃられるように、うっかりコメントをすると
公職選挙法で図画や図書の頒布を制限しているところに引っかかる可能性が
議論されている。
公職選挙法は明示されている部分以外の裁量が大きくて、今、インターネットで
ものを言うと、本来は「通信」だが、これはUst中継なので放送に入るという議論も
ある。あまり揚げ足を取られるのはまずい。
評価を含めた経済政策をすることには慎重にならざるを得ない。
もちろん、今日のように政権批判はできる。

菊池
政党ごと、そこまで整理していない。経済政策と言っても幅広いので…。

岩上
民主党と自民党が消費税増税に積極的。
みんなの党は渡辺さんのこれまでの話で「上げる」と言っていた。


Q
菊池先生の『消費税は0%にできる』で、郵貯の分がアメリカに行くとアメリカの赤字が
薄まると思った。友人などにもポイントかと思って本を勧めている。
消費税に目が向いているが郵貯については。

A
菊池
わたしは、郵政民営化は最初から大反対だった。
野口悠紀雄さんは「民営化はアナクロニズム」としていた。
郵政民営化の大前提の理屈が間違っている。
そもそも「官から民へ」。
300兆円を民に回して活性化というが完全に間違っている。
コイズミ構造改革の議論が始まって、民はお金があり余って いた。
民間企業ではお金の借入額と余りでは余りがずっと多かった。
これは、新聞にも出ている話。民に回しても使いようがない。
良いデータがある。と言っても実は産経新聞だが(笑)
2000~2009年度の民間銀行国内向け海外向け貸出のグラフでは、
国内は50~60兆円減って、海外は90~100兆円増えている。
主としてメガバンクが貸し剥がしをして海外に。
わたしは銀行屋だからわかる。金融庁が絞るしルールもある。
その結果、外に持っていかざるを得なかった。
特にメガバンクは地方から海外へ行った。
これが2005年頃から激しくなった。国内デフレ政策で海外に貸出し。
要するに大前提が間違っていたと立証された。
国内が締め付けられたがこれを民へ回しても海外に行く。
「官から海外へ」と言うべきであろう。
国債保有構造について、郵貯民営化はアメリカの要望。
1994年クリントン時代から規制改革要望書が出されている。
外務省の方からオバマになってから出ていないと聞いている。
いや、影で出されているなどという人もいあるが。
そしてこれはれっきとした外交文書。
不思議なことに日本政府は公にせず、タケナカさんは知らばっくれた。
麻生さん、中曽根弘文氏は存在は認めた。国会議事録がある。
ここで最も旗を振ったのは、ゴールドマン・サックス。
共和党は投資銀行の利害、財務長官にまでして反映させた。
分析をすると、まさに日本の国債の800兆のうち1/3は 郵貯かんぽから。
アメリカの債務構造を安定化させたいということはある。
「アメリカの国債は買ってあげるがちゃんと表から言って来て」と
亀井さんも言っている。場合によっては売ることも。
郵政民営化で100%外資になれば、期日がくれば(今年度100兆円)、
その幹事行はゴールドマン・サックスだと大塚副大臣も言っているが、
その株の売却をストップした。国家の大危機が回避された。
郵政法案は衆議院の共通政策であり、あれは民主党案。原口 案であり
大塚副大臣のところで10回以上検討して議事録もある。
いろいろな意見が出ていた。
何が問題か。民主党が変わってきている。
岡田克也時代は、タケナカ案に対して民主党の意見を出している。
「生活が第一」なら国内に使わなくては。
そして郵政のネットワークは、都内では分かりにくいが地方では社会基盤である。
メガバンク、さらに信金なども地方からは引き上げている。
民主党が変わってそういう(郵政)案が出てきた。
4月末に案が出て、仙石さんや前原さん、特に仙石さんが「おかしい」と。
亀井さんが「仙石は2週遅れているんじゃないか」と。
わたしは「なるほど」と思った。
民主党案はあの人たちは反映していなかった。その結果、閣僚懇談会でも
反対が出なかった。
「生活が第一なのになんであんなこと」と言われたそうだ。
ではあの法案は?
地方の開発。財投もいいことをやっていけばいい。ハブ空港もない。
民間投資でそのままそういうものが出るか?デフレで。リスクの半分を
官と民で取り分けるなど社会基盤の再構築が必要。
今日、菅さんが言った、「社会基盤が充実してくれば、豊かになり税収が上がる」、
これは神野直彦さんの「わかちあいの経済学」にもあった。
民主党は「生活が第一」から理念が変わってきている。
マスコミが正しく伝えようとしない。
理解していないのかしようとしないのかあるいは・・・。
地方ではみんな分かっていますから。
民主党の中でも大多数はそうしたことは分かっていると思う。
分かっていないと選挙に勝てない。

岩上
みんなの党は郵政改革法案は否定して、郵貯の資産を売却すると言っている。
ジェラルド・カーティスも(CIA関係者と言われている が)、
「みんなの党と組むんだ」と言っている。
カーティス氏はみんなの党を「市場を理解している素晴らしい党」などと言っている。
これと組めばと、枝野さんなどに話している。こういうところを見ていく。


Q
みんなの党の渡辺さんなど政府紙幣の発行と言っていた。
私見では、彼は利用されている?
亀井さんなども政府紙幣ではないが、日銀の国債引き受けなど実質的に発行の
ようなことを言っている。
財源がいくらでもあるという中で、確保の中で自ら国が権利を行使して
発行するという解決手段はあるか?

A
菊池
政府紙幣発行に反対。尋常な考えでない。
量的に、ただでお金が欲しい、日銀が国債を持てばただで発行できることになる。
政府が利息を日銀に払う。日銀はお金を刷っている。
剰余金として国庫に収める。
ましてや政府紙幣は歴史的にも混乱するだけだった。
亀井さんの「引き受け」とは、多分次のようなことではないか。
大恐慌と昭和恐慌の例。
その昭和恐慌の後、国債発行し日銀が買い取っていた。即効性があり金利が半分に。
アメリカ大恐慌の際には、政府が新国債を出してFRBが市中の既発債を買い取って
実質引き受け。それによって市場機能を生かしながらやった。
この考え方。アメリカでは14年間で短期・長期利回り変わらずやってきた。
アメリカは金も持っていた。
日本も100兆の補正予算を組んだらどうか。
根拠は配布資料の1ページ。政府短期証券100兆円を市場に、金融機関が買い取って
外貨準備になっている。
我々の預貯金がアメリカの国債を買ったことになる。
1999年9月までは政府短期証券は日銀が買い取っていた。それでアメリカ国債。
だからそれまでは我々の預貯金で買っていたのではなかった。
だから、我々の預貯金が100兆円召し上げられて国内で回 らない。
どうするか。
原資は預貯金。建設国債10兆円を出したら日銀は市中の政府短期証券を買う。
これで帳尻があう、これで預貯金は建設国債に回る。
これで1999年前の姿に戻る。
アメリカ国債は現実論として売れない。中国でも売れない。
売らずに済んで我々の預貯金がまわる。
また、緊急補正予算。財源。
金利があがるというが、日銀と明約を結んでいく。
菅さんは「日銀との対話」と言っている。
また、「国家ビジョンの会」というのがあり、2月23日、日銀総裁に会った。
政府が有効需要を喚起していくのは政策上可能と。
マーケットのほうは「日銀はカネを出せ」。これは間違い。出すだけでない。
デフレの時に財政を締めて金融だけを緩めるのがコイズミ・タケナカの悪さ。
投資銀行に集まった。マネタリスト。10年たってもデフレ解消しない、
NYの人は、投機マネーの1/3は日本から来ていると。
日銀を緩める、というが、有効需要を喚起するという政策がなければ、
海外に行ったり博打になる。
日銀が慎重なのはかつてのマネタリストの失敗のことがある。

岩上
この会場は明日の9時までだそうですよ(笑)

Q
わたしは貧困に関する活動をしている。こういう会場に来るのは珍しい。
ぜひ、貧困の学習会でこの話をしてほしい。
経済が分からなくて貧困が続く。
これで消費税が10%になったら国民のほとんどが死んでしまう。
国民会議を出前してください!
とてもいいデータをもらったのでネットにも展開したい。

岩上
もちろん出前もします。今日の話はぜひ広めてほしい。
国民全体に広げて欲しい。Tw、ブログ、Ustに。
それに、ここでの話については著作権がない。
「消費税は0%にできる」はダイヤモンド社から出ている。

菊池
大学で教えていると、若い人は未来に失望している。
その根本は緊縮財政。
日本は金持ち国家。267兆円も貸しているというと「そんなの初めて聞いた」、と。
みんな日本は借金国だと思っている。
マスコミは対外債権国だと一切書いていない。大問題。
「そんなにお金があるのにどうして日本で使わないのか」
国債だってちゃんと発行すればいい。政府が潰れないやり方などいくらでもある。


Q
経営者の側の給与を増やしたいが株主の配当に、というお話があった。
この点を財政政策で変えられないか。
正規雇用者の給与分控除などはどうか?

A
菊池
いいご質問です。
今年の3月4日に、自見庄三郎さんが参議院予算委員会で言っている。
韓国では正規社員を雇ったら税額控除を検討していると。
同じ時期に韓国の国会で通った。
菅さんも「勉強する」と。
政府投資で民需喚起。そこでは正規社員を増やすという条件をつけるよう言いたい。
自見庄三郎さんがそうしたことをおっしゃっている。大変に含蓄が深い方。
政府投資でデフレ解消、非正規社員を法律で全廃、しっかりさせる。
郵政でも正規社員を増やそうと亀井さんもしている。
あれだけで2000億円くらい収益にマイナスというが、2000億円は安いもの。
正規社員になれば結婚できる、消費する、住宅もでしょう。
2~3年、大きく変わる。
2000億円の収益が減って1000億円税金が減るがそれだけ投資するより よほど効果。
福島さんが今朝そんな意見を言っていた。
非正規全廃は政党のスローガンにもある。
政府投資を出すなら正社員増やす、非正規撤廃。
税収が上がらないのは非正規が増えていることにある。

===

もう一度、この2つのエントリーについて。
これは当日のイベントの内容をメモしたものです。
個人の見解、というよりは感想は色分けで示しています。

コピーレフトですので、改変なき転載大歓迎です。ぜひよろしくお願いします!

2010/07/04

陸山会事件は存在していない〜陸山会は、『たった12万円の表献金』までも、『水谷建設に突き返していた!

阿修羅から転載

まぁ、こういうことらしい。
いろんなところで言われているが、要するにマスコミや検察が騒いだ陸山会事件など存在していないと言うことだ。
彼らが騒いだ件に関しては小沢は真っ白なのだ。
不起訴が当然で、小沢は検察特捜部、マスコミ各社に対して名誉毀損の損害賠償を請求して良い。

当時の検察の捜査官は当然処分されなければならないし、マスコミ各社もペナルティが必要だ。

テレビしか見ないオッサン、オバチャンたちに教えて上げよう。

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『検察の息の根を絶つ!』陸山会は、『たった12万円の表献金』までも、『水谷建設に突き返していた!』総集編
http://www.asyura2.com/10/senkyo89/msg/547.html
投稿者 素直にまっすぐに物事が見れる者 日時 2010 年 6 月 30 日 16:49:10: AcVFBDjmH/WSM

今回は、『検察の息の根を絶つ!』⇒の意気込みで書きます。

 (かなり長文ですが、後々、辞書代わりに使ってほしいと思います。)

 冒頭、申し上げておきたいことがあります。
 『虚偽記載』容疑で逮捕しておいて、起訴の段階で、『起訴事実は公判で明らかにする』などと言い、公判前整理手続き中の6月16日には、『やっぱり、「裏献金」5千万円を立件する』と言い、このような公訴権乱用の暴挙を許してしまったということは、もはや、日本国は、検察の支配下に置かれているということを認識すべきです。

 このような状況下での参議院選挙で、何が生まれるのか、空恐ろしい気がします。

◆◆◆【収賄容疑は不当であるとする根拠】

◆◆【「裏献金」を受け取る動機が無い】
 平成18年分 (2006年)の収支報告書に「(その他の経費)返還金 \120,000 水谷信夫」との記載がありました。それと、もう1件だけ、同じ三重県桑名市の川村尚という人物にも、同額が同じ平成18年9月に返還されていました。(2004年と2005年の返還については、官報である為、確認不能)
 調べて見ると、問題の2004年と2005年に、両氏からの寄付として12万円ずつが入金しているでは、ありませんか。

 つまり、陸山会は、2004年当時から、水谷建設を「ブラックリスト」に載せていたと思われます。
 そして、たとえ、水谷建設関係者からの「表献金(個人献金)」であっても、丁重に『突き返す』ように指示していたと言うことが、窺えるのであります。

 これほど、水谷建設を警戒していた最中に、『水谷建設からの「裏献金」を石川氏にホテルで手渡した』などと言われても、その、信憑性は、まったく無いのであります。

 また、別の観点から考察すると、2004年の「現金預金の次年度繰越額 610,051,380円」を見ても解かる通り、当該5千万円が無かったならば、当該土地の購入が出来なかったとは、到底言えない状況であり、「裏献金」を必要とする動機が、まったく、見当たらないのであります。

 ちなみに、検察様のおっしゃる通り、4億円も不記載ということになれば、10億1千万円以上の現金預金が年末にあったことに成っちゃったりする訳で、益々、「裏献金」を必要とする動機が無いことに成っちゃうんだよね。これが。(大笑)

  検察も、どこまで『バカ』なのか、底が知れない。

◆◆【物的証拠が無い】
 水谷建設(三重県桑名市)からの「裏献金」5千万円について、10月18日に陸山会の口座に同額が振り込まれたと言っているが、石川氏にホテルで手渡したとされる5千万円が、石川氏により入金(振込)されたとは、言っていないということに留意すべきです。

 どこから振り込まれたのか、ウソなのかは、『現金・預金出納帳』を見れば、即座に、明らかに成ることです。もし、石川氏が入金していたのであるならば、とっくの昔に、贈賄罪として逮捕・起訴していたことでしょう。

 もし、『現金・預金出納帳』に記録が無い場合には、可能性として考えられるのは、石川氏が横領している場合しか考えられないので、その場合には、検察は、 2004年当時に、物的証拠である、当該5千万円の札束を証拠品として押収していなければ成らないのであって、押収していないのであれば、正当な逮捕理由も物的証拠も無いまま逮捕したことになり、これは、不当逮捕です。

 だいたい、映画『マルサの女』でも解かる通り、贈賄罪として逮捕・起訴するには、現物の証拠品である当該5千万円の札束を押収するのが先ですよね。
押収したとしても、当該5千万円の札束が水谷建設からの「裏献金」であることを証明して、始めて、逮捕・起訴するのが、合法的な手順と言えるのでは、ありませんか?

 ちなみに、検察様は、『当該5千万円は、小沢さんからの借入金4億円に含まれている』とおっしゃられていたようだが、【収支報告書と全て辻褄の合うストーリー】の通り、その4億円は、銀行からの融資金を、そのまま、又貸ししちゃったものなので、その銀行からの融資金の中に含まれている訳が無いんだよね。これが。(大笑)

検察も、どこまで『バカ』なのか、底が知れない。

◆◆◆【『虚偽記載』は不当であるとする根拠】

◆◆【本事件の奇妙さ】

 近頃、検察とマスコミの陰謀なのか、日本人の常に新しい情報に群がる習性のせいなのかは知りませんが、『虚偽記載』事件が忘れ去られようとしています。

そこで、『虚偽記載』事件の知られざる真実の全てを、ここに記録しておくことにしました。

 プロの会計士や弁護士等が、現金主義会計下で作成される収支報告書は、『現金・預金出納帳』を集約したものであるということに、今もって、気がついていない理由は、

 『定期預金年末残高』 + 『現金と普通預金年末残高』= 『次年度繰越額』

 という計算式に、『たどりついていない』、ことによります。
 結果、『法四条の解釈』とか、『期ずれ』と言うような不毛な論争になってしまいました。
 もし、これに気が付いていれば、『虚偽記載の起訴事実』や『検察審議会の議決理由』の全てが検察とマスコミの『デッチアゲ』であることが証明できた事でしょう。

 それこそ、逮捕の段階で、『不当逮捕である』と逆提訴ができたのです。

 今頃は、小沢首相が、官僚主導ではない、『国民が主役の政治』を実現していた事でしょう。

 本事件の最も奇妙なことは、このことに言及しているのは、何故か、日本中で、私だけと言うことです。
本を出版されている方達には、これを認めると『本に書いたことがウソになる』等の理由で、無視していることは考えられますが、石川議員や小沢擁護派の人達までも、気が付く気配すら無いというのは腑に落ちません。

 本稿を読んで頂ければ解かりますが、『現金・預金出納帳』は、公判で有利な材料となることはあっても、不利になるようなことは、絶対にありません。
 故に、安田弁護士等が、『現金・預金出納帳』の記録内容について、わざわざ、公判まで触れないでいる必要など、まったく無い、ハズなのです。

◆◆【冤罪と断定する物的証拠】:(【豆知識01】参照)
 まず、『虚偽記載の起訴事実』や『検察審議会の議決理由』が検察とマスコミの『デッチアゲ』であるという証拠が、

『現金・預金出納帳』

 に全て記録されているということを覚えておいて下さい。

 そして、収支報告書は、その『現金・預金出納帳』を集約したものにすぎないということも覚えておいて下さい。

 従って、過去に「不記載」や「架空計上」等があれば、今日、現在の現金預金の手持ち有り高が『現金・預金出納帳』と相違することになることから、収支報告書においては、絶対に「不記載」や「架空計上」等は発生し得ないということも覚えておいて下さい。

 それに、よく考えてみて下さい。収支報告書に「不記載」や「架空計上」等を恣意的にしたとしても、脱税や粉飾決算ができる訳でもなく、そんなことを、する意味が無いでしょう。

 おっと、『「裏献金」は恣意的に「不記載」にするだろう』ってか。
 それは、【収賄容疑は不当であるとする根拠】に戻って、もう一度読んで下さい。
 それから、報道によれば、『虚偽記載』の起訴事実の中には、「裏献金」は入っていませんでした。何故か解かりませんが、「裏献金」については、起訴の時点になって、検察がマズイと気がついたのでしょうか、起訴事実の中から外しているのです。

◆◆【4億円の収入が不記載】: (【豆知識04】参照)
 【2004年 収支報告書の記載内容】の通り、4億円の収入は、ちゃんと、記載されています。
【収支報告書と全て辻褄の合うストーリー】の通り、2004年10日29日午後、小澤一郎個人が銀行から融資(返済期限が2007年)を受けた4億円については、そのまま、陸山会に又貸ししたことが2004年の収支報告書に記載されており、2005年と2006年に、それぞれ2億円ずつ、小澤一郎個人に返済されていて、それを原資として、小澤一郎個人が、返済期限である2007年に銀行に返済しており、この件は、完結しています。

 とすると、2004年の借入と2007年の返済の4億円の不記載の件は、『小澤一郎個人と銀行との取引』を、『小澤一郎個人と陸山会との取引』と言うように、検察が、話を『すり替えて』報道させていたようですね。

 ちなみに、検察様のおっしゃる通りならば、2004年〜2007年もの長期間に、『現金・預金出納帳』と実際のお金が4億円も相違したままで、しかも、『1円も使わないで持っていた』って事に、成っちゃったりする訳なんだな。これが。
でも、こんな起訴理由が、どうして、まかり通っちゃったワケ? (笑えない現実です)

 検察も、どこまで『バカ』なのか、底が知れない。

◆◆ 【土地代金が不記載と期ずれ】:(【豆知識02】【豆知識03】参照)
 政治資金管理団体は、土地の登記が出来ません。
 故に、2004 年10月29日に仮登記をして、土地代金を支払ったのは、小澤一郎個人ですから、『現金・預金出納帳』に記載がある訳がありません。

つまり、『期ずれ』の問題では無かったということです。

 検察は、ここでも、『小沢さんと売主との取引』を、『陸山会と売主との取引』と言うように、話を『すり替えて』報道させていたようですね。

 尚、地目変更、埋め立て、地ならし等の更地にするまでの工事を年内中に終えて 2005年1月7日に小澤一郎個人で本登記をした後、「確認書」により、権利書と引換えに、小沢さんに土地代金相当額を支払ったことが『現金・預金出納帳』に記載されているハズです。

 ただ、検察は、どこまでウソをついているのか解かりませんから、社会通念上、土地代金を支払う時期は、更地に成った後の、本登記後に支払うのが通例ですので、この場合には、2005年1月7日に、小沢さんに替わり、陸山会が直接に売主に支払っていることも考えられます。(「確認書」参照)

 いずれにせよ、2004年に土地計上をするなんてことは、大間違いです。

 ちなみに、『?を隠蔽するため本登記を恣意的に翌年に延ばした』などと、ワケの解からない、『検察審議会の議決理由』は、『ヤクザ屋さんの、いんねん』なんかよりも、『レベル』が低いよね。
 『脳みそ』が、腐ってんじゃないの。
 『一体、何という犯罪なのか言ってみろ!』 っつーーの!
 でも、こんな議決理由が、どうして、まかり通っちゃったワケ? (笑えない現実です)

 検察審議会も、どこまで『バカ』なのか、底が知れない。

 追:『幹事長を辞職したから、許して』などと、上申書を提出するとは、
『情けない!』 『弁護士達は、何やってんだ!』

◆◆ 【収支報告書と全て辻褄の合うストーリー】
以下、登記の記録等を根拠とした私の推測したストーリーを述べます。
(『』内は、登記記録の内容より抜粋)

(1)2004年10日5日
 『原因 平成16年10月5日売買予約』ということから、小澤一郎個人の定期預金を担保に銀行に4億円の融資申し込み(返済期限2007年)を行ったと推測します。
 (銀行への融資申し込みには、正当な理由が必要です。)

(2)2004 年10日29日午前中
 小澤一郎個人として土地代金の3億4200万円(推定)を支払った。
 (銀行の融資が降りるのが遅れたため、小沢さんの個人資金より支払う。)
 『登記の目的 所有権移転請求権仮登記 受付番号 平成16年10月29日 第77290号 権利者 岩手県水沢市袋町2番38号 小澤一郎』ということから、小澤一郎個人で仮登記の受付をしたことが明らかです。

(3)2004年10日29日午後
 小澤一郎個人に降りた使途を失った融資金4億円は、そのまま陸山会に貸し付けた。
 陸山会は、これを2億円の定期預金2本として組んだ。
 陸山会は、2004年の収支報告書に「(収入)借入金_小澤一郎 4億円」と「(負債)借入金_小澤一郎 4億円」と「(資産)預金等(定期預金を意味します) 4億円」を記載した。

(4)2005年1月7日
 『登記の目的 所有権移転 受付番号 平成17年1月7日第695号 原因 平成17年1月7日売買 所有者 岩手県水沢市袋町2番38号 小澤一郎』ということから、小澤一郎個人で本登記し、登記料・登記手数料等を業者に支払ったことが明らかです。
 土地利用権を陸山会に移譲する為、「確認書」を取り交わすと共に、陸山会は権利書と引換えに、土地代金及び登記料・登記手数料等相当額の3億4264万円を小澤一郎個人に支払った。
 陸山会は、土地代金相当額に登記料・登記手数料等の付随費用を加算した金額3億4264万円を取得原価として、2005年の収支報告書に「(支出)事務所費」と「(資産)土地」に記載した。

(5)2005年中
 陸山会は、2億円の定期預金を解約し、小澤一郎個人に返済した。
 陸山会は、2005年の収支報告書の「(負債)借入金_小澤一郎」と「(資産)預金等(定期預金を意味します)」より、それぞれ2億円を減額して記載した。
 同時に「(支出) その他の経費」に2億円を記載した。

(6)2006年中
 陸山会は、2億円の定期預金を解約し、小澤一郎個人に返済した。
 陸山会は、2006年の収支報告書の「(負債)借入金_小澤一郎」と「(資産)預金等(定期預金を意味します)」より、それぞれ2億円を減額して記載した。
 同時に「(支出) その他の経費」に2億円を記載した。

(7)2007年中
 小澤一郎個人は、銀行の返済期限が到来したので、2005年と2006年に陸山会から返済を受けた4億円を原資として、銀行に返済した。これにより、定期預金の担保が取れて定期預金証書の返却を受けたので定期預金を解約した。

 以上のストーリーが正しければ、2004年〜2007年迄の収支報告書の内容は一点の曇りもなく、全て、完璧に、正しく記載されていたことになります。

◆◆◆【豆知識集】
◆【豆知識01:現金・預金出納帳】
 『現金・預金出納帳』上の残高は、定期預金と普通預金の残高については、通帳及び銀行残高証明書により、確認されています。現金については、毎日若しくは週2〜3回行われる現金実査(金種表のような現金実査票により現金の枚数を数えて帳簿上の残高と合っている事を確認する作業)により、「不記載」や「架空計上」等があれば、その場で、発覚します。

◆【豆知識02:政治資金規正法第四条】
 政治資金規正法第四条の話をする前に、発生主義会計と現金主義会計の違いから、説明いたします。

 そもそも発生主義会計は、継続企業を前提としているため、期間損益の平準化の要請から人為的に1会計期間に区切った損益を適正に按分計算するために必要な、現金の出入りを伴わない、未収金、未払金、経過勘定項目、引当金、減価償却費等の勘定科目を使用した会計を意味します。

 これに比べて、現金主義会計は、現金の出入りが伴う会計事象に係る勘定科目のみを使用した会計を意味します。従って、仮払金、仮受金、立替金、預り金、前払金、前受金等も、こちらに該当します。

 従って、土地代金の支払いが、仮払金であろうと、立替金であろうと、もともと、現金主義会計下での会計事象でありますから、収支報告書の「支出」には、ちゃんと、記載されています。

  つまり、政治資金規正法第四条の解釈は、無用ということです。

 プロの会計士等が、勘違いしてしまったのは、土地代金が2004年に支払われているから、2004年に支出として計上すべきという根拠が、発生主義だと思われた点でしょうね。(もっとも、支払ったのは小澤一郎個人であって、陸山会では無いのですが。)

 それ故、政治資金規正法第四条の解釈上の論争となり、『支出は2004年に計上すべきであるが、土地の計上は翌年でよい』などと、とんでもなく、間違った意見を述べ合ってしまったのだと思います。

 まだ、納得のいかない諸君は、【2005年 収支報告書の記載内容】を見て下さい。
「事務所費 415,254,243円」と「(土地)世田谷区 342,640,000円」と記載されている通り、『支出』と『土地』は、同時計上されています。
 このように、例えば、土地の取得原価が確定していない等の理由で、仮払金として会計処理した場合においても、『資産』である「仮払金」は、記載不要項目なので、収支報告書への記載は無くなりますが、『支出』である「事務所費 415,254,243円」の計上は変わりなく、ちゃんと、記載されています。

◆【豆知識03:陸山会の正しい土地の計上時期】
 陸山会は、法人税法用語で『人格のない社団等』に該当します。
 まず、この意味から説明します。『人格のない社団等』とは、文字通り法律上の人格を持たないということです。法律上の人格を持っていれば、法務局に法人登記(人間で言う出生届)をします。同時に実印登録を行います。これにより、印鑑証明書が必要な土地取引や土地登記等を行える権利を法人自体がもてるということに成ります。
   つまり、一言で言うと、

   『陸山会は、土地の登記ができない社団である』

 従って、陸山会代表としての小沢一郎では、2004年中には、当該土地取引は出来なかったということになります。

 尚、本登記が2ヶ月余り遅れたのは、当該土地が農地であった為、農地転用の手続き期間 (農業委員会は1,2ヶ月に一度だから)が必要であった為と、埋め立て工事、地ならし工事等を経て、更地にしてから引き渡しをするという、社会通念上の、土地の引き渡し要件を満たす為であった、と考えられます。

 そして、2005年1月7日に小澤一郎個人として本登記すると共に登記料・登記手数料等(等の中には、農地転用費用・不動産取得税などの更地にするまでの一切の費用が含まれます)を業者に支払い、この時点で当該土地は小澤一郎個人のものとなりました。

 さて、今度は小澤一郎個人から陸山会代表としての小沢一郎へ当該土地の譲渡をしようにも方法はありませんから、権利書と交換で、当該土地の利用権を譲渡した場合と同等の意味をもつ「確認書」を取り交わしましょう、ということになります。

 「確認書」により、登記上の移動があるわけではありませんから、不動産取得税は関係ありませんが、『現金・預金出納帳』に記載されている通り、実際に陸山会から小澤一郎個人に3億4264万円の支払いという実態がありますから、民法上は売買としてみなされることとなります。

 以上のことから、2005年の収支報告書に当該土地が記載されているのは当然であり、むしろ、2005年の方が、正しい会計処理であった、と言うことであります。

◆【豆知識04:検察リークによるマスコミの悪質な情報の捏造】
 以前、小沢さんは不明朗な27億円を現金で持っていたなどという記事が報道されたことがありましたが、その27億円の金額は『4億円と5億円が3回出入りした』として、検察が勝手に捏造して報道させたものでした。さすがに、検察も起訴理由にしたのは、4億円の出入りの8億円だけで、あとの19億円は預かり金であるとして問題としませんでした。

 で、その5億円は、何のお金を指しているのか解かりますか?

 検察に代わって説明するのも変ですが、銀行の融資には、実行率というのがあって、通常80%程度なので、5億円の定期預金を担保にして、4億円の借入ができるのです。たぶん、この5億円を指しているのではないでしょうか。

 また、小澤一郎個人名義の5億円の定期預金を担保に銀行から4億円を借入して、陸山会に又貸しするという、何故こんなややこしいことをするのかと言うと、陸山会では4億円の融資枠が無いため借入ができず、小澤一郎個人名義の定期預金を担保として小澤一郎個人名義で借入するしか方法が無かったのではないかと考えられます。

 それに、この方法なら、陸山会にマタ貸しすることにより、陸山会が直接銀行から借入したのと同等の効果がありますからね。
同等の効果というのは、例えば、金利の計算・管理などは銀行がやってくれるので、毎月、小沢さんが銀行に支払った金利相当額を、陸山会は小沢さんに支払うだけなので、金利計算等の煩わしい事務処理が省けるということです。

 とすると、【収支報告書と全て辻褄の合うストーリー】をもう一度見てほしいのですが、検察の起訴理由の2004年の4億円の収入の不記載と2007年の4億円の返済の不記載というのは、小澤一郎個人と銀行との間のお金の動きのことを指しているのだと言うことが解かります。

 このように、検察の『デッチアゲ』の手口は、『小澤一郎個人と銀行との取引』を、『小澤一郎個人と陸山会との取引』というように、うまく、話を『すり替えて』、マスコミに報道させるという、卑劣極まりない所業なのであります。

◆◆◆【資料集】

◆ 【登記記録】
順位番号   4
登記の目的 所有権移転請求権仮登記
受付番号   平成16年10月29日 第77290号
原因      平成16年10月5日売買予約
権利者   岩手県水沢市袋町2番38号 小澤一郎

登記の目的  所有権移転
受付番号   平成17年1月7日第695号  
原因     平成17年1月7日売買
所有者   岩手県水沢市袋町2番38号 小澤一郎

◆【確認書】
http://specialnotes.blog77.fc2.com/blog-entry-2327.html


◆ 【現金と普通預金の年末残高の計算式】
前年繰越額+本年収入額−支出総額=次年度繰越額
次年度繰越額−預金等(定期預金を意味する)=現金・普通預金繰越額

【2004年の収支報告書より】
151,229,466+580,024,645−121,202,731=610,051,380
610,051,380−471,500,000=138,551,380
【2005 年の収支報告書より】
610,051,380+339,099,635−679,964,189=269,186,826
269,186,826−256,500,000=12,686,826
【2006 年の収支報告書より】
269,186,826+134,586,054−325,390,217=78,382,663
78,382,663−56,500,000=21,882,663
【2007 年の収支報告書より】
78,382,663+103,854,350−115,060,981=67,176,032
67,176,032−56,500,000=10,676,032

◆ 【2004年 収支報告書の記載内容】
【収入】
前年繰越額 151,229,466
寄付 政治団体分 157,100,000
借入金 小澤一郎 400,000,000
【支出】
事務所費  38,355,343
【資産】
預金等(定期預金) 471,500,000
【負債】
借入金 小澤一郎 491,478,416

◆ 【2005年 収支報告書の記載内容】
【収入】
前年繰越額 610,051,380
寄付 政治団体分 309,060,000
【支出】
事務所費 415,254,243
その他の経費 239,702,734
【資産】
預金等(定期預金) 256,500,000
(土地)世田谷区 342,640,000 17.1.7 476㎡
【負債】
借入金 小澤一郎 263,939,061

◆【収支報告書のありか】

2004年_平成16年分政治資金収支報告書
http://www.soumu.go.jp/main_content/000047155.pdf#page=162

2005 年_平成17年分政治資金収支報告書
http://www.soumu.go.jp/main_content/000047150.pdf#page=164

2006 年_平成18年分以降の政治資金収支報告書
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/
【検索方法】
平成19年 9月14日公表(平成18年分 定期公表)」 (希望年度の定期公表を選択)
→資金管理団体の「リ」を選択→陸山会を選択