北京オリンピックが閉幕した。
今、テレビで閉会式のパフォーマンスを見ている。
ショーとしては大変優れている。
俺のようなへそ曲がりでも、何だか感動している気分にさせられる。
でも、この手のショーが良く出来ていて、幸せ気分がいっぱいであればあるほど、オリンピック目当ての地上げで追い出された下層市民の人たちや、チベットの人たちや、ウイグルの人たち、自分の町のことなのに天安門事件についてインタビューされると公安の目を恐れてすごすごひっこまなければならない北京市民の人たちのことを考えて、何だか違和感アリアリになってしまうのだった。
足元に幸せじゃない人がいっぱいいるのに、そう言う人たちを踏み潰して幸せな気分いっぱいのショーを楽しめるってのは異常なんじゃないかと、俺なんかは思ってしまう。
たぶん、この閉会式を見て、世界中の人たちがニコニコしてると思うんだけど、どうも俺のへそは捻くりまくっていて、そういう時ほど影の部分、裏の部分、怪しげな部分に気持ちが行ってしまう。
こういう「嫌な奴」ってのは、たぶん何があっても「良い人」にはなれないんだと思う。
だが、政府権力の演出で「良い人」にさせていただいても俺は嬉しくない。
官製の幸せごっこにつかう金があったら、普通に公共サービスや福祉事業を充実させて欲しいと思う。
だから、オリンピックのような浮かれたお祭りは、どうしても胡散臭さく見えてしまって好きになれない。
もちろんオリンピックの東京誘致には反対である。
やれやれと自分でも思う。
Why are you so serious?