日本経済研究センターの深尾光洋さんの書いたものから、日銀の通貨発行益の計算についてのメモ。
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日本銀行が買いオペによって購入した金融資産(主に国債)からの金利受け取りが通貨発行益に相当する。
人件費、印刷費などの諸経費を考えずに単純化すれば、以下のように表すことも出来る。
通貨発行益=日銀保有国債×金利 ・・・(1)
(1)によれば、日銀の国債保有量が大きくなるほど、金利が高いほど、通貨発行益は大きくなる。ただし、ここで受け取る金利はその年度分だけである。
一方、発券銀行の通貨発行益について以下のように考えている人が多い。
通貨発行益=銀行券残高の増加分=期末の銀行券発行高-期首の銀行券発行高・・・(2)
(2)によれば銀行券を増発するほど、通貨発行益は大きくなる。通貨発行が打出の小鼓だと言われるのはそのためだ。
日銀保有国債が永久国債の場合、すなわち満期前に売りオペをしないで、満期国債を常に新規国債に乗りかえる場合、満期分の利子の総額を通貨発行益として受け取るものと見なしても良い。
この時、永久に保有する1億円の国債からの金利収入は、金利をrとすると
1億円×(r/((1+r)^1)+r/((1+r)^2)+r/((1+r)^3)+...+r/((1+r)^n)=1億円×r/(1-(1+r))=1億円
このように、日銀が国債を手放さないならば、金利収入は将来分まで確定されるので現在価値と認識され、その額は国債の金額に等しくなる。
すると、買いオペで発行した日銀券、すなわち銀行券残高の増加分を通貨発行益と認識しても構わない。
どうやら発行益に関する世俗的な理解も間違っている分けではないらしい。
では、日銀は国債を満期まで保有するものなのだろうか?
教科書的だが、中央銀行は景気過熱時にはインフレを抑制するために買いオペによって市中の通貨量を調整することが出来る。
実際に売りオペは盛んに行われており、(2)の前提自体が成り立っていない。
量的緩和によって2000年に68兆円だったマネタリーベースは2005年に113兆円まで拡大した。
それが2007年までに88.5兆円に現象している。
これは2006年に日銀が量的緩和を解除した結果、日銀当座預金を大量に吸収したためである。
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・・・と言うことだが、何のことかサッパリわからん。 ダメだ。馬鹿だ。くそっ。
Why are you so serious?